Into the Unkown D.Pの続きを放置し続け、いつのまにか今年の忠武路映画祭も終わっていた・・・
②からの続きです。ものすごく、長い。
■軍幹部の関係性を原作に比べてはっきり描いた理由は?
アンサンフン:パクボムグ中士について、原作とはガラッと変えていますけど、その理由は?また、軍社会により比重を置いたのも理由があるんでしょうか。
ハンジュニ:理由を聞かれるのが一番難しいんです(笑) 今ここにも監督がたくさんいらっしゃいますが(※客席にいる新人監督たちのこと)、すごく直感的じゃないですか。僕は直感的に、ある方向性にこうしなきゃと考えて、その後にこの直感が本当に正しいのかと考えてみるタイプだと思います。
それで僕はD.Pが一種のオフィス物だと考えたところもありました。新入社員がアンジュノだとしたら、代理職とか課長職のハンホヨルがいて、万年部長みたいなパクボムグがいて、若くて野心満々な社内理事のようなイムジソプがいて。警察物、刑事物、そしてオフィス物すべてに通用するでしょう。そんな構成を考えたときにそういう人物(パクボムグ)が必要なんじゃないかと思いましたし、原作の時からそのシニカルさもすごく好きで。その腹黒さとシニカルさにもバランスがあって。この人物がドラマ全体に貢献するために…、アンジュノは重たくて融通が聞かなくて、ハンホヨルはすごく図々しいけど自分の考えがあって、彼らをまとめるリーダーとしての姿をお見せするのがより似合うのではないか、魅力的ではないか、そんな風に考えました。ただキャラクターを置いてみたときに直感的に、自然にそう構成したんだと思います。アンサンフン:お話された中にもあったんですが、ちょっとひやっとするのが軍隊を扱う物語が私たちの社会のオフィス物にも繋がるということ。このことについて…どう思われますか?
ハンジュニ:僕は韓国社会の中で軍隊は、なんて言ったらいいかとても重要な存在だと考えます。必要性もあると同時に軍隊が韓国社会に及ぼした影響も同様に否定することはできないと思います。
そして、社会生活の面でも軍隊で数多くのことを学んだと思ってます、良いことであれ、悪いことであれ。
この作品は社会告発物ではないですが、もちろん彼ら(軍人)を扱っている、彼らを描いているという点で…、例えばファンジャンスのコンビニの場面がありましたが、実際に僕もそういう経験がありました。バイトしていた時、コンビニではなかったですが、兵役済みだから雇った、兵役済みだから仕事がよくできるだろうと、そういうことを言われました。こういった認識は確かにあった部分もあるし。
でもそうじゃないですか、社会に出て見たら、軍ではものすごいほとんど王様のように過ごしていた人も外に出た瞬間、何者でも無いし何もできないんだなとメンタル崩壊を感じる場合もたくさんあるじゃないですか、実際は。そんな風に…プライマリ:そのお話でちょうど思いだしたのが、ファンジャンスがドラマではほんとに大したことないただのひとりの人間じゃないですか。元々のシナリオでは全部を持ってる人間でした、すごい金持ちの家で。なので以前に読んだ時はすごく腹立つ部分だったんです。でもそれが修正されてたんですよね。
ハンジュニ:もうちょっと、○!※□◇#(聞き取れない…)なバージョンもあったんですが、この話(ジャンス金持ち設定)で最後までやるのは違うなと思って、作家ニムが修正しました。
アンサンフン:もしファンジャンスがそういう既得権益階層の子どもだったら、そういうのよりむしろ、似たような人間達の間であんな暴力が行われている現実を描いたのがより響いたんだと思います。
ハンジュニ:……僕達いまうまくやれてるんですかね(笑) つまんなくないですかね(笑)
アンサンフン:とりあえず進めましょう。僕はすごく面白いですよ(笑)
新入社員アンジュノ、ハンホヨル代理、万年部長パクボムグ、イムジソプ理事のオフィスもの見た過ぎるし、もうすでにそういう二次創作ありそう。
そういえば刑務所のルールブックでもヘンニム演じるユ大尉が冤罪かぶせられるのが軍内暴力事件でしたけどあれはまさに主犯が既得権益階層の人間でしたね。あれは議員の息子だったけ。ジャンスが金持ち設定だったらさらに胸糞悪すぎるのであの設定でいいです…
■キャラクターの家庭環境について
アンサンフン:作品と社会でつながる部分があるのが、この作品の美徳だと考えてるんですが、劇中でアンジュノの家庭環境が重要な仕掛けとして出てきますよね。そのことについて目標意識や主題意識…というか、そのシーンについての目標や、演出者としての気持ちはどんなものでしたか?
ハンジュニ:原作にあった部分でもあるんですが…実はこの作品に出てくる多くの人物が家庭環境があまり見えないです。ハンホヨルもそうだし、イムジソプも同じで…言及はされますが、彼らがどんな家で、子供は誰で、両親が誰なのか、そういうことはあまり見えないと思います。
アンサンフン:ハンホヨルの場合は仲睦まじい家庭だったようですが、家族写真を見ると。
ハンジュニ:でもハンホヨルはその写真の中で笑ってないんですよ。すごくがらんとした家で、そういうのを読み取る方もいらっしゃるかもしれないですし、いらっしゃらないかもしれないですけど。イムジソプの場合も、子供が3人だということはどこかで出てきますが。もちろんアンジュノの過去の話は必要な部分もあったのである程度は原作から持ってきはしましたが…
アンジュノという人物は各話の事件や脱走兵たちに出会いながら本人もものすごく影響を受けるんですよ。そして一種の成長をしたり、成長したけどまたつまづいたりもして。家族の存在もそんなアンジュノへ影響を与えるために表現されたんだと思います。
多くのことをやりすぎないように、よりミニマムに見せなければいけないんじゃないか、むしろそういう方向で悩みました。もし次のシーズンをやることができたら、その時は少し話を広げて彼らを描写したい欲はあります。アンサンフン:僕はこういう風に思ったんです。実際、軍隊を逃避先と考える青年たちもいるんです、現実が辛すぎて。「あークソ、軍隊でも行くか」というような気持ちだと思うんですけど。そういう面で、アンジュノは最初はそんな家庭と社会の地獄の中で、「軍隊でも行くか」と逃げるように行くんだけど、そこがまた地獄だった。軍隊、家、社会の狭間にいて自分の位置を掴めない…それでD.Pという仕事に集中していく、全力で取り組むようになる、そういう人物なんじゃないかと思いました。
ハンジュニ:軍隊に逃げに行った人物なのに軍隊から逃げた子たちを捕まえに行くというおかしな皮肉さと、そして20代、いっても20、21、22歳しかならない子どもたちに手錠を渡して「捕まえてこい」って、すごい変な状況じゃないですか。なんかすごくアイロニーだし、僕はそういうポイントがうまく描写できたらと考えて(この作品を)始めました。
アンサンフン:アンジュノの父親は兵役済みでしょうか、違うでしょうか。
ハンジュニ:兵役済みに設定しました。
アンサンフン:でしょうね。ドラマを見ながら、ジュノの父が母親を殴って財布から金を取りながら、妹が泣いているのを幼いジュノが抱いているところに「妹が泣いてるじゃねーか」と言って出ていく。原因を作ったのは自分なのに…
このセリフはどんな意図で書かれたんですか?ハンジュニ:お話されたようなことだと思います。この人はそういう類のことについて責任を取るだとか、そういう思考が気に喰わない人でしょう。
アンサンフン:だから、軍隊で加虐行為をする人たちが、自分が加虐的であることに気づけないことへの延長線上のようなそんな…
ハンジュニ:僕はD.Pに登場するすべての暴力についての描写や場面の理由は、最終話のファンジャンスのセリフが答えになると考えていますが、‘ただそうしてもいいと思った’人たちだと思います。それが軍隊じゃなくてもどこでも。「みんなそうなんじゃないの」と思ってる人が多いと思うし、そういう類のニュアンスではないかと…「自分には責任無い」。
でも最終話でジュノとホヨルも、そしてボムグも、ある意味一種の責任を抱えるようになるんです、最終話のソクポンの結果があるので。この作品の見せていない部分で、彼らも部隊の中でのことは知っていて。黙認したり傍観したりしたかもしれないし、それはしょうがなかったという言葉も同意はできますが…とにかくまぁドラマなので、映画なので。そういうかたちで問題意識を人物たちにも持たせたかったんだと思います。アンサンフン:ジュノの父親の病室のシーンで病室の人が嫌がっているのに異種格闘技を見ながら…これはどんな意図でそういう設定をされたんですか?
ハンジュニ:ジュノ父は異種格闘技みたいなのを見るんじゃないかな?と(笑)
ただ暴力が中毒になってる状況なんでしょう。ジュノが後ろで何を言っても関心もないし、本人が考えてること以外は頭にも入ってこない。最後まで暴力に中毒になっている人みたいな感じだと思います。アンサンフン:暴力中毒の原因もまた軍隊にあるかもしれない、そういうことでしょうか?
ハンジュニ:多くの場合はそうでしょう、そういうこともあると思います。一般論化はできませんが、でもジュノの父親の昔のエピソードを描くとしたら軍隊での生活の比重が大きくなるんじゃないかと思います。
アンサンフン:一方で、これが人間の本性なのか、制度・システムの問題から発生するのか、何とも言えないように思います。また、なぜ韓国の軍隊ではこういった問題が絶えないのか…果たして解決できないんでしょうか、解決しようとしないんでしょうか…。
ハンジュニ:お聞きになられたようなことには僕は到底お答えすることができないと思います。僕がわかることではないと思いますし。
でもこの作品でやってみようと思ったこと、やろうとしたことは、“なんでこうなるんだ”あるいは“どうすればいいのか”、そこまではわからないけれど、それでも個人個人がやれることを少しずつやれば良くなっていって気をつけられるんじゃないか。それくらいなら…僕らはフィルムメーカーなので、何かを作って投げかける立場なので。
(視聴者が)自分はどうだったか、自分は傍観していない、誰かに申し訳ないとは思わない、だとしたら、それを頭の中に置いて過ごしたり、あるいは何かをより気をつけたり…そうすることができたら一定の意義があると思います。*プライマリの音楽市場の現況の話は割愛
ハノヨルの家庭環境についてシーズン2で描かれる可能性…!個人的にはものすごい確執があってというほどまでではない気がしてるけど、ホヨルが大学行かなかった理由、最終手段でしか親カードを使いたくない理由が直接的にでなくても知れたらいいな〜と思う。
突然思い出されるバングポンちゃん。
家族写真だけ見れば、グポンちゃんほどではないでしょうけどホヨルもチャサゴに通いゴリゴリに受験戦争を強いられ…からの何かのきっかけでそこから逸脱って感じに見えますね。
てかホヨル入隊前なにやってたんだろ、よく考えたら何も知らないなホヨルのこと…
ハンジュニ監督のインスタによればシーズン2でもジュノ家でのシーンがあるみたいですね。
ジュノ父も出てくるんでしょうかね。
■3話について
アンサンフン:チョヒョンミンの脱走のエピソードを見てると映画<息もできない(똥파리)>のような…暴力の逆転、そういう設定の意図は?原作では違ったんですよ。ハンジュニ:3話のチョンヒョンミン一等兵の場合も、父親との関係やそういうものが確かにあって…、ずっと誰かのせいにしているし、誰かを恨んでもいるような人物でもあって。
3話は全般的にある意味、ジュノホヨルが休暇に出て行って、すこしエンターテインニングに、ジャンル的な回にしたいというのがありました。そんな中でも(チョンヒョンミンは)全体を通して、暴力に中毒になっていたり、非倫理的な行為をする人物でもあります。
様々なタイプの脱走兵をお見せしたかったんです。それぞれに事情があって、みんながみんな一般的ではない。そういう風に作り上げようと思いました。アンサンフン:広安大橋のリムジンバスのシーンですごく楽しくて軽快な音楽が流れるんですが、あのOSTは…
プライマリ:あ、その曲は既存の曲です、『プサンバカンス』。実はそのシーンにはすごく欲があったんですよ(笑) 僕が作ろうとして曲もたくさん作ったんですが、ここでいちばん重要なのは釜山を代表する歌でないといけないので、それなら釜山といったら代表する曲は何があるかなと考えて。実はチョヨンピル先輩の<釜山港へ帰れ(돌아와요 부산항에)>をちょっと楽しくファンキーにしてみようと思ったんですよ。でも結局は…
ハンジュニ:ちょっと楽しくてダサかったらいいなと。その曲自体がダサいということじゃなくて、急に大きいフォントでBUSANと出てくるシーンに変わって、その音楽が流れて…、この人物達がずっと完成せずに少しずつ不格好だったらいいなと考えていました。あまりにも完璧に作り上げられたジャンル的な音楽じゃなく…
プライマリ:最初は僕がスパイ物みたいなのはどうかと思ってそういうのも一度お送りしたり、いろんなバージョンがあったんですが、一方でこう思いましたよね、なんで今まで釜山についての曲を作らなかったんだろうと(笑)
ハンジュニ:実際にあの曲は夏休みのときに海雲台とかそういうところでずっと流れてる歌なんです。ずーっと絶え間なく流れてて、そういう歌なのですごくなじみがあって。彼らが遊びに行くんだなと、解放されて楽しく遊ぼうとするんだけど、狂い始める。そういうプロットを意図していたので…申し訳ありません監督ニム(笑) たくさん作っていただいたのに…
アンサンフン:そうやって何曲も作ったのに結局使わなかったら…
ハンジュニ:ものすごいイヤんなりますよね(苦笑)
プライマリ:実はそれにすごく脱力するときもあります。ユンソンヒョン監督と仕事した時、とても親しくなって友達になったんですけど。最初は実は僕も一週間苦労して徹夜もしながら作業して、いざ聞かせると1分だけ聞いて却下される時があったんですよ(笑) 最初は喪失感が大きかったんですけど、D.Pを見てたら2話でハンホヨルがアンジュノに話すシーンで「失望しないこと」というセリフが出てくるんです(笑) でも本当にそうだと思います。(映像音楽は)主人公ではないので、失望せずにただまたやればいいと、そういう風に変わりました。
アンサンフン:チョンヒョンミンのエピソードで、屋上での追撃シーンでも軽快な音楽が流れてましたが、あのシーンの 唐辛子を乾かしてあったのは美術セッティングですよね?
ハンジュニ:そうです。アクション導線を組むのも、(さっきの話に)似てると思います。
アンサンフン:でも監督はすごく小道具を上手に使っておられましたね。
ハンジュニ:アクションはホミョンヘン武術監督と話しながらアクションデザインをして、屋上を飛び越えたり…同じ脈絡だと思います、ちょっと不格好だったら、滑稽だったらいいなと。チョンヒョンミンもスパイダーマンみたいに這い登ったりするんですけど、それでも落ちそうになるし、倒れたら痛いし。なので全部全部、少しずつ足りない感じに。
いろいろなパターンがあったんですよ、犬を放して走っていってホヨルが怖がってこけるようにしようか。あるいは物干し紐が絡まるとか…これはドラマでもそんなのがありますが。それともタバコ吸ってる公務員受験生に会って叫んで転ぶか。そんな話をしてて、屋上によくある唐辛子干してあるやつを準備できるかと聞いたら、監督がため息ついて、小道具チームが唐辛子干してきてくださって幸いにも…アンサンフン:乾燥唐辛子買って来たんじゃなくて干したんですか(笑)それを全部ひっくりかえしちゃって、あれどうしたんですかもったいない(笑)
ハンジュニ:一生懸命片付けました、すみませんでした(笑)
アンサンフン:そしてウォンジアン俳優が演じられたムンヨンオク。ヨンオクが最後に持って行った300万ウォン、何に使ったんでしょうか?
ハンジュニ:ウォンジアン俳優がYouTube※でお話されてたんですが、中古車を買ったと思うと(笑)
300万ウォンなので、最初は演出部の中でもたくさん話をしたんですよ、キミらが二十歳だとして300万は金額が少なくないかと。そう話してたんですが、金額よりも象徴的な意味で進む道に進むんだなと。それでどこかに行って中古車まではわかりませんが、屋上部屋みたいなところを借りて元気に過ごすじゃないでしょうか。プライマリ:僕が最初シナリオで読んだときはキャラクターがちょっと違ったんですよ。シナリオ上ではとても悪い女みたいな。彼女も被害にあってる立場ではあるんですが、質がいい女性ではない感じに描かれてたんです。シナリオを読んだときはまたホストに行くんだろうなって感じだったんですが、編集版を見た瞬間に完全に感じが変わったんだなと感じました。微妙な何かが生まれたとも思いますし…
アンサンフン:ウォンジアン俳優の演技によってそうなったんでしょうか?それとも監督の演出?
ハンジュニ:おっしゃられた通り台本ではもう少しファムファタールでちょっと年上の女って感じで悪い男に長い間振り回されてる、そういう面が強かったんですが、ウォンジアン俳優がキャスティングされた後、俳優さんとたくさん話をしたんですよ。
この人はどこまでが本心で、どこまで振りまわされていて、いつから騙そうとしてたのか、そういうのを枝葉的に合わせはしたんですけど。
僕は映画の仕事をしながらいちばんおもしろいのは、音楽も俳優たちの演技も同様ですが、僕の頭の中にあるものだけが正解ではないと考えようとしてるんですね。より良い方向に、より面白い方向に行けることが、俳優が演技をし、また相手の俳優が演技をした時にある画が生まれて、そうして…。音楽監督がお話されたとおり、ちょっとメロドラマになりました。私の意図であろうとなかろうと、ちょっと変な気がするかもしれませんが僕は作品が生命体みたいに自ら進んでいくことがあると思うんですよ。アンサンフン:撮影監督のおかげでそうなったんじゃないです(笑)?あの駐車場の入り口でのシーン…俳優のふたりが立ってるだけでメロになる、そういう理由もあったみたいですね。
プライマリ:ビジュアル的にも素晴らしかったので、私も見てすぐ「この俳優どなたですか」と聞いた覚えがあります。新人だと伺ってびっくりしました。
アンサンフン:(ウォンジアン俳優を)どうしてキャスティングされたんです?オーディションで?
ハンジュニ:オーディションすごくたくさんの方を見ました、最後の最後まで。
演技の上手い新人俳優の方たちと一緒に仕事をする時いちばんの面白いのは、見てる方たちもその人がある役を演じることに対してイメージが構築されていないことですよね。既存でたくさん作品をやっている俳優が出てくるときは期待しているところがあるからどう演じるのか予想できるし、楽しみでもあるし。
でもあの人は誰だ?以前に端役だったのか、助演なのか、主演なのか、そういうの全く関係無しにただひとりの俳優が出てきたな、と。どう演じるのか予想ができないんですけど、その人が動いて何かをする時にくれる快感があると思います。まだイメージが定まってない、新人俳優の方たちと仕事をするときの長所であり面白さ、そういうものだと思います。
ウォンジアンがヨンオク役をやったことによって演出の意図しないところで物語の雰囲気が変わったというのすごい好き~。
なんだかウォンジアンといいイヨンといいチュジョンヒョクといいD.P反映時からしたらだいぶ状況が変わってそうな…すごいねぇ。ハンジュニ監督は独立映画界隈で大衆認知度は低いけどめちゃくちゃ上手い人のカードをまだまだ持ってそうな気がするのでシーズン2でも新鮮なキャスティング期待してます…!
■チョソクポンについて
アンサンフン:D.Pのもうひとりの主人公であるチョソクポン。聞いたところによると、初めからチョヒョンチョル俳優を念頭に置いてシナリオを書かれたと。でもそうやって書いておいて、もしチョヒョンチョル俳優がやらないと言ったらどうするつもりだったんです?ハンジュニ:直さないと、と(笑)
アンサンフン:どうしてチョソクポンという役とチョヒョンチョル俳優でいこうと考えたのか。チョヒョンチョル俳優から何かを掴かんだことからそう考えられたのではないか。チョソクポンも原作にはいない、新たに作られた人物なので。エピソードお話いただけますか。
ハンジュニ:チョヒョンチョル俳優だけでなくクギョファン俳優も、映画祭とかで短編映画を一緒に上映したりして…長い間見てきた同僚のような感じで。僕たちはいわゆる商業映画やOTTドラマも一緒にやっていますが、長い間お互いの映画が好きで、それで…チョヒョンチョル俳優は知り合ってからもう8年経ちましたけど…難しいな…すごくうまくやってくれそうだったので…
アンサンフン:クギョファン俳優もチョヒョンチョル俳優も、俗っぽい話、自分がその仕事をするから友達もお金稼がないと、あいつらにちょっと仕事させてやろう、みたいな(笑)?
ハンジュニ:違います、全然そういうんじゃないです(笑)
今よりも、彼らのまた違った姿をたくさん伝えたい欲?みんな各自の分野でとてもうまくやられていますが、それと同時に僕はその俳優のこんな姿を知ってるのに、これすごいうまいのに、と。でもまだ多くの人は彼らを知らないじゃないですか。僕がそれをたくさん伝えてお見せしたい、そういう時の快感もあると思うんです。
そういう点で、チョヒョンチョル俳優はチャイナタウンの時も一緒に仕事をしましたし、その時はもちろんのこと、彼の<척추층만>という映画での力強い姿を見て…なにしろ演技が上手い人なので。
クギョファン俳優も<남매의 집>の時から…そういう姿を見せてくれたこともありますが…
例えば僕たちの両親のような人たちが見たときに「あの人誰?」ってなって、「ほんとに演技うまい」、「すごいおもしろい演技するんだな」、そういう風に紹介したいという欲だったと思います。アンサンフン:いい友達を両親に紹介してあげたいみたいな?
ハンジュニ:いちばんは、僕の両親のような映画をたくさんは見ない人にも。
アンサンフン:作品を見てるとチョソクポン、チョヒョンチョル俳優は痩せてましたが、痩せさせたんですか?痩せて、メシ食うな、って(笑)
ハンジュニ:そこまではしてないです。ただ痩せたらどうだろう、良くない?と(笑)
最初は僕が太ったらどうかと話したら、チョヒョンチョル俳優が「太るよりは痩せるほうが楽そうだ」と言ったんですけど、YouTubeのコンテンツ※で「そんなことない」とまた嘘ついてて(笑) 確かに言ってたのに(笑)アンサンフン:カメラに向かってどうぞ。
ハンジュニ:チョヒョンチョル俳優、あの時私にそうおっしゃったのを確かに覚えております(笑)
でも本当に苦労してました。外形的なこともありますが、難しい演技じゃないですか。チョヒョンチョル俳優が撮るときにメンタルがワーッなるところがあって、すごく感情移入するんですよ。なのですごく大変だったと思うんですけど、ほんとに…アンサンフン:聞いたところには、役に没入するためにわざと交流せずにいたみたいですね。
ひとりで音楽を聴いて隅のほうにいて。撮影期間の間ずっと辛かったと思いますが、よく労わってあげましたか?ハンジュニ:僕も労わりましたが、クギョファン俳優とチョンへイン俳優もずっと横で…クギョファン俳優はずっとユーモラスなことをチョヒョンチョル俳優に言いながら、しんどい部分を少しでも減らしてあげようと。
アンサンフン:視聴した人の中でアンジュノがペンを買ってきてほしいと言われたのに買っていかなかったから、だからソクポンが変わってしまったんだという話もあります。
ハンジュニ:複合的なことだと思います。明確な理由、これのせいだというのを俳優に話したことはないです。実際、ジュノが外にいるときにソクポンは部隊の中にいて、当然作品では見えませんがすごくたくさんのことがあっただろうと思います。
そしてもちろんそれはわかりようがないと思います。ペンを買って帰ったらソクポンがああならなかっただろうか、それはもう劇中の人物たちがどう行動するのかは僕にわかることじゃないので…アンサンフン:シナリオにない空白の世界のことはわからない?
ハンジュニ:そうですね、それを僕が話したらおもしろくないじゃないですか(笑)
ヒョンチョルと監督との痩せると太るのどっちがいいか、言った言わない論争は、この後公開された↓のバランスゲームでもヒョンチョルが答えてて、やっぱり『太るほうが楽』で決着がつきました。そらそうだ。
一か月間ほぼご飯食べず、テンジャン茶だけ飲んで体重落としたそうで…大変ですわ。
ソクポンを演じる間、現場で共演者とも距離とってた話はほんとに胸が痛く…(泣) クギョンイのビハインドではすごーく楽しそうに撮影してるヒョンチョルに楽しくてよかったねぇ(泣)としみじみ思いましたね。
■ファンジャンス/軍内暴力について
アンサンフン:D.Pでもう一人話題になったすごく強いヴィラン、ファンジャンス。ひょっとしてファンジャンス兵長のことを考えながら書かれた曲はありましたか?プライマリ:ファンジャンス…のことを考えた曲は…ないですかね。
ハンジュニ:5話のソクポンが階段を降りるシーンの、
プライマリ:あ~そうですね。でもその曲はOST音源が出なかったんです。たくさんの方に(なんで音源がでないのか)聞かれました。でもぴったりシーンに収まるくらいの長さだけ作って。1分程度の長さなので、音源として発売しようとするなら2番までないといけないし歌詞も全部書かなきゃいけない状況だったので、時間の都合で出さなかったんです。
ハンジュニ:ソクポンがジャンスを見ながら感じた奇妙な感情をある意味複合的に…(表現した曲である)
プライマリ:多くの方がたくさんこの曲のことを話してくださるので、もしも機会があればシーズン2でやってみます(笑)
アンサンフン:ファンジャンスが転役(除隊)する場面で、すごいきれいに見送られてましたね。
ハンジュニ:前日の夜になにかあったんじゃないですかね(笑)
アンサンフン:前日の夜にあったでしょ?!모포말이(※転役前夜に後任たちがその先任を殴ること。大体の場合はおふざけ程度だが度が過ぎて死亡事件になった事件もあり)があったでしょ。
ハンジュニ:いや、僕が軍生活しているときです?僕が軍にいたころは모포말이たぶんやったと思います。
でもファンジャンスは劇中での設定では転役間際まで暴力を振って行く人じゃないですか。
僕たちの部隊に実際に転役前日まで下の子たちをこき使って行った人もいたので。これは経験ですから、理解いただけると幸いです。アンサンフン:だから僕その場面を見ながらすごい腹立ったんですよ。だからチョソクポン一等兵は復讐に行くだろうと感じるんですが。
僕が軍生活をしていたときは、これは暴力の悪循環なんですが모포말이がありました、前日の夜に。なので正直転役で先輩を送るとき、出て行く先輩たちであんなふうに苛立たせて出て行く人はほとんどいなかったんですよ。
毎回。毎回こういう悪循環がなんでバカみたいに繰り返されるのかそれが全然理解できなくて、だから僕らの同期たちの代で気が合ったのが、転役するときはすごくいい雰囲気で軍を出てきて…でも後で聞いたら、また悪循環の繰り返しになったと知ってすごく苦々しい気持ちになったんですよ。
でも一方で、これが解決策にはならないですが、こうも思いました。もしも모포말이があったらチョソクポンは脱走をしただろうか?と…ほんとうに…そういう皮肉な心境をD.Pを見ながら感じました。
これはちょっと横にそれる質問なんですが、脱走をしたソクポンがマンガでファンジャンスを容赦なく切る、そんなマンガを 描いてましたが…あのマンガは誰が描かれたんですか?ハンジュニ:原作者のキムボトン作家が描かれました。
アンサンフン:キムボトン作家が描かれたんですか。画風が全然違ったので。
ハンジュニ:作家ニムが劇中に出てくるすべての絵を(描かれました)。
プライマリ:『ガンバッテ』の絵、あれも…
アンサンフン:そうしたら作家ニムは手だけ出演したんです?
ハンジュニ:それは下書きをしておいて。作家ニムが描いた下書きをもってきて。俳優は手も演技しないといけないので。
■エンディングについて
アンサンフン:チョソクポンの最期の場面は銃を撃って、そうしてやるせなく終わりますが、一方でネット上ではこういう話もされています。銃を撃って次の場面が納骨堂に変わってシンウソクが出てくるから一部の視聴者はチョソクポンは死んでないんじゃないか、そういう風に若干の希望を抱く方たちもいます。わざとそう意図されたんですか?ハンジュニ:明確に死んだのか死んでないのか…次のシーズンがあればわかるんじゃないですかね(笑)?
アンサンフン:出るんです?次のシーズンに?
ハンジュニ:次のシーズンがあったらそれに対する何かしらの答えが出てくるかもしれないです。
アンサンフン:意図されたんです?
ハンジュニ:シーズン2のためにってことですか?いえ、シーズン2のためにしたわけではないです。明確に見せなくてもいいだろうと判断しました。
アンサンフン:では結論は観客に預けるということで…
ついにここまで来ました、いろいろな説が飛び交うアンジュノのエンディングシーンについて。あらゆる推測と憶測がネット上で飛び交っていますが…監督、説明お願いします。ハンジュニ:(ジュノは)ごはん食べに行った、そういうのです(笑)?
ご覧になった方々に解釈をお任せするためにそうやって撮りました。よくご存じだと思いますが、人物がアングルを見るのはある種のタブーとされてるコンテじゃないですか。ですから僕たちの意図は、象徴的な意味でアンジュノが違う方向へ向かって歩いていく姿をお見せすれば、視聴者がいろいろな意味で解釈できるできるんじゃないかと考えました。アンサンフン:つまりエンディングシーンは、チョソクポンにしてもアンジュにしても、(どのようになったかを考えるのは)結局見た方たちの役目だということですよね。
ハンジュニ:そうですね。先ほどもお話いただいたように、疑問を投げかけるのが僕たち作り手の役割だと思います。特にこういった種の話ははっきりとした答えを僕たちが示すことはできないと思っているんです。ですからご覧になった方が理解されるまま、感じられるままに考えていただくのが一番いいと思います。
この頃(昨年10月末)はまだシーズン2制作決定の発表前だったので、なんか監督だいぶにごしてますが結局決まってよかったシーズン2!!
ソッポンの結末についてはもし生きてたらそれはそれでその後本人が起こしたことで起訴されるんだろうし地獄なのでは…て感じなのですが、どうやらルフィはシーズン2に出てるっぽいですね。ムンサンフンの動画※がD.Pクランクインくらいから髪短くなって、けっこう最近まで短いままなんですよね。
シーズン2新キャスト、チジニが陸軍本部の法務室長、キムジヒョンさんが国防部検察の作戦課長だそうなのでソッポンかルフィ、暴行してた側に対しての捜査~裁判みたいなことを描くのかな、、?
組織的には各軍検察の上に国防部検察があるので、チジニよりキムジヒョンさんのが偉いことになるんだろか、階級とか、もう全然わからんけども…。実際国防部検察にどのくらい女性がいるのか知らんけど、ここに女性を持ってくるのがハンジュニ監督ぽいなと思いますね。
ふつうに考えれば軍検察がまともな操作をするわけがなく、クソ胸糞展開が待っているんでしょうな…。
軍検察の仕事ってどんな感じなのかな~とアンボヒョンのドラマ見てみようかと思ったけどvikiだけだし、良いという評も特段見かけないしで見れておらず。
正式に記事が出ましたが、さんざん目撃情報が上がってたコギョンピョもシーズン2合流~
パクソンウとホヨルで組んでた時代をやるのかなと思いきや、同じ日にヘンニムとソックも目撃されてて一体どの時期のどういう場面撮ってたのかもう何もわからなくなった!この4人で裁判所行く状況とは…
ホヨルの髪型もパーマ(カツラ)だったり、短髪だったりで謎・・・過去編だから短いのか、兵長になると髪切るのか?んなことあるのかな?
いってる間にシーズン2無事にクランクアップ!!약한 영웅関連のハンジュニ監督インタビューではシーズン2放映は来年6,7月となってましたが、結局なんやかんや遅れるだろうし(?)で、BIFFで監督がオタクに答えてた10月とかが現実的なとこなのかな…?えらい先のような、でも来年はクギョさん公開ラッシュなのでそっちに沸いてたらあっという間でしょうな。生きるぜ〜
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